英検2級のレベルは大学受験にも通用する実力
はじめに
英語の資格といえば、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが英検です。
その中でも、英検2級は中上級レベルの実力を示す資格として知られています。
この記事では、英検2級のレベルと大学受験との関係について詳しく解説します。
英検2級の難易度
英検2級は、英語の4技能(読む・聞く・話す・書く)をバランスよく測定する試験です。合格するためには、以下のような英語力が求められます。
- 日常的な話題について、ある程度の長さの文章を読んで理解できる - ネイティブスピーカーの会話を聞いて、概要や要点を理解できる - 自分の意見や考えを、ある程度まとまった英語で表現できる - 与えられたトピックについて、論理的な英語の文章を書くことができる
このレベルの英語力は、高校の教科書レベルを超えており、大学受験にも十分通用する実力といえます。
英検2級と大学受験の関係
英検2級のレベルは、多くの大学の入試問題と同等か、それ以上の難易度だと考えられています。実際に、以下のような大学では、英検2級の取得者に対して優遇措置を設けています。
- 早稲田大学:一般入試の英語試験が免除される - 慶應義塾大学:一般入試の英語試験で、リスニングテストが免除される - 上智大学:一般入試の英語試験で、得点が加算される
このように、英検2級の取得は大学受験に大きなアドバンテージをもたらします。
英検2級合格のメリット
英検2級に合格すると、以下のようなメリットがあります。
1. 英語力の向上
英検2級の対策を通して、英語の4技能をバランスよく伸ばすことができます。特に、ライティングとスピーキングの対策は、大学入試や大学での学習に役立ちます。
2. 大学受験での有利さ
先述の通り、英検2級の取得は大学受験で優遇される場合があります。また、英語の試験対策にもなるため、受験勉強の一環として取り組むことをおすすめします。
3. 就職活動でのアピール
英検2級は就職活動でも高く評価される資格です。グローバル人材を求める企業では、英語力のアピールポイントになります。
英検2級の勉強法
英検2級の勉強法としては、以下のようなものがあります。
1. 過去問題を解く
過去問題を解くことで、出題傾向や問題の難易度を把握することができます。また、実際の試験形式に慣れることもできます。
2. リーディングの対策
長文読解問題の対策として、速読練習や精読練習を行いましょう。また、語彙力を増やすことも重要です。
3. リスニングの対策
ネイティブスピーカーの英語に慣れるために、英語のニュースや映画、ドラマなどを積極的に聞くようにしましょう。
4. ライティングの対策
与えられたトピックに対して、論理的な文章を書く練習をしましょう。また、英文法や語彙の知識を深めることも大切です。
5. スピーキングの対策
実際に英語で会話する機会を増やすことが重要です。英会話教室に通ったり、オンライン英会話を活用したりするのもよいでしょう。
英検2級の試験内容
英検2級の試験は、以下の3つのセクションで構成されています。
1. リーディングセクション
リーディングセクションでは、長文読解問題が出題されます。問題文の分量は1,000語程度で、制限時間は70分です。問題文の内容は、社会、科学、文化など多岐にわたります。
2. リスニングセクション
リスニングセクションでは、会話文や説明文を聞いて、問題に答える形式となります。会話文は2人または3人の登場人物による対話で、説明文は1人のスピーカーによるまとまった内容の文章です。制限時間は約30分です。
3. ライティング・スピーキングセクション
ライティング・スピーキングセクションは、二次試験として実施されます。一次試験に合格した者のみが受験できます。
ライティングでは、与えられたトピックに対して、200語程度の英語で意見を書く問題が出題されます。制限時間は30分です。
スピーキングでは、面接官との1対1の面接が行われます。自己紹介や与えられたトピックに対する質疑応答などが求められます。面接時間は7分程度です。
英検2級合格に必要な学習時間
英検2級に合格するためには、相当量の学習時間が必要です。目安としては、以下のような学習時間が必要だと言われています。
- 中学卒業程度の英語力の場合:1,000時間以上 - 高校卒業程度の英語力の場合:500時間以上
ただし、これはあくまでも目安であり、個人差が大きいことに注意が必要です。
英検2級の合格率
英検2級の合格率は、約30%程度です。これは、英検準1級の合格率が約10%であることを考えると、かなり高い数字だと言えます。ただし、合格率は年度によって多少の変動があります。
大学入試における英検2級の位置づけ
大学入試における英検2級の位置づけは、大学によって異なります。一般的には、以下のような位置づけがあります。
1. 出願資格としての英検2級
一部の大学では、出願資格として英検2級以上の取得を求めるケースがあります。これは、一定の英語力を有する学生を確保するためです。
2. 英語試験の免除としての英検2級
先述の通り、一部の大学では英検2級の取得者に対して英語試験の免除や優遇措置を設けています。これは、英検2級の取得が大学受験レベルの英語力を証明するものだと認められているためです。
3. AO入試・推薦入試での英検2級
AO入試や推薦入試では、英語力を証明するものとして英検2級の取得が求められるケースがあります。これは、学力だけでなく、英語力も含めて総合的に判断するためです。
英検2級対策におすすめの参考書
英検2級の対策におすすめの参考書をいくつか紹介します。
1. 『英検2級 総合対策教本』(旺文社)
英検2級の試験内容に沿って、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能を網羅的に学習できる参考書です。
2. 『英検2級 でる順パス単』(旺文社)
英検2級の頻出単語を、関連語やイディオムとともに学習できる単語集です。
3. 『英検2級 リーディング問題集』(南雲堂)
英検2級のリーディングセクションに特化した問題集です。様々なジャンルの長文を読みながら、読解力を養成できます。
4. 『英検2級 リスニング問題集』(南雲堂)
英検2級のリスニングセクションに特化した問題集です。実際の試験に近い形式で、リスニング力を養成できます。
英検2級と大学入試の英語配点
大学入試の英語配点は大学によって異なりますが、一般的に英語の配点は高く、合否に大きな影響を与えます。特に、国公立大学や有名私立大学では、英語の配点が他の科目よりも高い傾向にあります。
英検2級レベルの英語力があれば、大学入試の英語問題に対応できる可能性が高くなります。ただし、英検2級の内容と大学入試の英語問題では、出題形式や問題の傾向に違いがあることにも注意が必要です。
英検2級と大学入試の英語問題の違い
英検2級の試験と大学入試の英語問題の主な違いは以下の通りです。
1. 問題形式の違い
英検2級では、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能をバランスよく測定する問題が出題されます
。一方、大学入試の英語問題は、主にリーディングとリスニングに重点が置かれており、ライティングやスピーキングの問題は少ない傾向にあります。
2. 問題の難易度の違い
英検2級の問題は、大学入試の英語問題と比べると、やや難易度が低いと言われています。特に、リーディングやリスニングの問題は、大学入試の問題よりも平易な内容が多いです。
3. 問題の傾向の違い
英検2級の問題は、日常的な話題から社会的な話題まで幅広いジャンルから出題されます。
一方、大学入試の英語問題は、アカデミックな内容や時事的な話題が多く、より専門的な語彙や表現が求められる傾向にあります。
英検2級合格者の大学入試での有利性
英検2級に合格することで、大学入試で有利になるケースがあります。
1. 英語試験の免除
先述の通り、一部の大学では英検2級の取得者に対して英語試験の免除や優遇措置を設けています。この場合、英語の試験対策に時間を割く必要がなくなるため、他の科目の対策に集中できます。
2. 合否判定での加点
一部の大学では、英検2級の取得者に対して合否判定での加点を行うケースがあります。例えば、明治大学では、一般選抜入試の合否判定で、英検2級の取得者に対して20点の加点を行っています。
3. AO入試・推薦入試での有利性
AO入試や推薦入試では、英語力を証明するものとして英検2級の取得が求められるケースがあります。英検2級を取得していることで、出願資格を満たしたり、選考での有利性が高まったりします。
英検2級と大学入試の違いを理解して対策を
英検2級と大学入試の英語問題には違いがあるため、両方の対策を並行して行うことが重要です。
英検2級の対策では、4技能をバランスよく伸ばすことに重点を置きましょう。
特に、ライティングとスピーキングは、大学入試の英語問題では測定されにくい技能なので、英検2級の対策で十分に練習しておく必要があります。
大学入試の英語問題の対策では、アカデミックな内容や時事的な話題に慣れることが大切です。
過去問を解くことで、出題傾向や問題の難易度を把握しておきましょう。また、長文読解問題では、速読力と精読力の両方を養成することが重要です。
英検2級の合格を目指して
英検2級の合格は、大学受験だけでなく、将来の英語力にも大きな影響を与えます。合格のためには、継続的な学習と努力が必要不可欠です。
まずは、自分の英語力を客観的に把握することから始めましょう。そして、試験内容や合格に必要な学習時間を理解した上で、計画的に学習を進めていくことが大切です。
学習を進める上では、モチベーションを維持することも重要です。友人や家族に応援してもらったり、小さな目標を設定したりするなど、自分なりの工夫を凝らしてみましょう。
英検2級に合格するためには、多くの時間と努力が必要ですが、その先には大きな達成感と自信が待っています。ぜひ、挑戦してみてください。
英検2級の二次試験対策
英検2級の二次試験では、ライティングとスピーキングが課されます。これらの技能は、一次試験のリーディングやリスニングとは異なる対策が必要です。
1. ライティング対策
ライティングでは、与えられたトピックに対して、制限時間内に英語で意見を書く必要があります。以下のような対策が効果的です。
- トピックに関連する語彙や表現を予め学習しておく - 文章の構成を意識し、論理的に意見を展開する - 時間配分に気を付け、全ての設問に解答する - 添削を受けるなどして、客観的なフィードバックを得る
2. スピーキング対策
スピーキングでは、面接官との1対1の面接が行われます。以下のような対策が効果的です。
- 自己紹介や予想される質問への答え方を予め準備しておく - 面接官の質問をしっかりと聞き、的確に答える - 単語だけでなく、文章で答えるように心がける - 発音やイントネーションに気を付ける - 実際に面接官役を立てて、模擬面接を行う
英検2級と他の英語資格試験の比較
英語の資格試験には、英検以外にもTOEICやTOEFLなどがあります。これらの試験と英検2級の違いを理解しておくことも重要です。
1. TOEIC
TOEICは、主にビジネス英語のコミュニケーション能力を測定する試験です。リスニングとリーディングの2つのセクションで構成されており、スピーキングやライティングの能力は測定されません。
TOEICと英検2級の難易度を比較すると、TOEICの方がやや易しいと言われています。ただし、TOEICはビジネス英語に特化しているため、出題される語彙や表現は英検2級とは異なります。
2. TOEFL
TOEFLは、主に北米の大学への留学を目的とする学生の英語力を測定する試験です。リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能を測定します。
TOEFLと英検2級の難易度を比較すると、TOEFLの方が高いと言われています。特に、アカデミックな内容が多く出題されるため、高度な語彙力と読解力が求められます。
3. IELTS
IELTSは、主に英国・オーストラリア・カナダへの留学や移住を目的とする人の英語力を測定する試験です。リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能を測定します。
IELTSと英検2級の難易度は、ほぼ同等と言われています。ただし、IELTSはアカデミックとジェネラルの2種類があり、それぞれ出題内容が異なります。
英検2級合格後の学習プラン
英検2級に合格した後は、さらなる英語力の向上を目指して学習を継続することが大切です。以下のような学習プランが考えられます。
1. 英検準1級への挑戦
英検2級の上位資格である英検準1級に挑戦することで、よりハイレベルな英語力を目指すことができます。英検準1級は、大学卒業程度の英語力を測定する試験です。
2. 留学への挑戦
英検2級の英語力があれば、海外の大学への留学も視野に入ります。留学を通して、英語力のさらなる向上だけでなく、異文化理解や国際感覚を身につけることができます。
3. 英語を使ったアクティビティへの参加
英語を使ったアクティビティに参加することで、実践的な英語力を身につけることができます。例えば、英語ディベートやプレゼンテーションのサークルに参加したり、英語で書かれた本を読んだりすることが考えられます。
4. 専門分野の英語学習
大学で専門分野を学ぶ際には、英語で書かれた文献を読む必要があります。英検2級の英語力を活かして、専門分野の英語学習を進めることで、大学での学習にも役立ちます。
おわりに
英検2級は、大学受験レベルの英語力を証明する資格であり、大学受験だけでなく、就職活動でもアドバンテージになる資格です。合格のためには、一次試験だけでなく、二次試験対策も欠かせません。
また、英検2級と他の英語資格試験の違いを理解しておくことも重要です。TOEICやTOEFLなどの試験と比較することで、自分の英語力を多角的に評価することができます。
英検2級に合格した後は、さらなる英語力の向上を目指して学習を継続することが大切です。英検準1級への挑戦や留学、英語を使ったアクティビティへの参加など、様々な学習プランが考えられます。
英検2級の合格は、英語力の向上だけでなく、自信やモチベーションにもつながります。チャレンジすることで、新たな可能性が開けるかもしれません。ぜひ、一歩踏み出してみてください。
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